第2章:不動産購入の基本ステップを理解する ・購入プロセスの全体像について

🏠 不動産購入プロセスの全体像


不動産購入のプロセスは、大きく分けて 「情報収集 → 資金計画 → 物件選定 → 契約 → 決済・引渡し → 入居・アフター」 の流れで進みます。以下で、それぞれのステップを詳しく整理します。

① 情報収集・購入目的の整理

まずは「なぜ買うのか」「どんな物件がほしいのか」を明確にします。

  • 購入目的:居住用、セカンドハウス、投資用など
  • 希望条件:エリア、広さ、価格帯、交通アクセス、学区など
  • 情報収集:不動産ポータルサイト(SUUMO、LIFULL HOME’Sなど)、不動産会社への相談、現地見学

📌 ポイント
目的を明確にすることで、後の判断がスムーズになります。


② 資金計画の立案

購入にかかる総費用と自己資金・借入額のバランスを確認します。

  • 自己資金の確認(貯金、親族からの援助など)
  • 住宅ローンの事前審査(仮審査)
  • 購入に伴う諸費用の把握
     (仲介手数料、登記費用、税金、引越し費用などで物件価格の5〜10%が目安)

📌 ポイント
「物件価格だけでなく、諸費用を含めた総予算」で考えることが大切です。


③ 物件選定・現地見学

実際に候補物件を比較・検討します。

  • 不動産会社と相談しながら条件に合う物件をピックアップ
  • 内覧・現地確認(周辺環境・日当たり・騒音・管理状態など)
  • 不動産会社からの重要事項説明を受ける(法的制約やリスクを確認)

📌 ポイント
写真だけでなく、必ず現地確認を行いましょう。


④ 購入申込み・価格交渉

購入したい物件が決まったら、「購入申込書(買付証明書)」を提出します。

  • 売主に購入意思を正式に伝える書類
  • 同時に価格や引渡し条件などの交渉を行うこともあります
  • 売主の承諾を得て、契約準備へ

📌 ポイント
申込段階ではまだ契約ではないため、キャンセルは可能です。


⑤ 売買契約の締結

売主・買主の合意内容を正式に文書化するステップです。

  • 宅地建物取引士による「重要事項説明」を受ける
  • 契約書を確認し、売買契約を締結
  • 手付金(通常は物件価格の5〜10%)を支払う

📌 ポイント
契約内容(引渡し時期、ローン条項、瑕疵担保責任など)を細かく確認しましょう。


⑥ ローン本審査・金銭消費貸借契約

仮審査を通過後、金融機関で正式な審査(本審査)を受けます。

  • 本審査承認後、金融機関と金銭消費貸借契約(ローン契約)を締結
  • 借入額・金利・返済期間を確定

📌 ポイント
審査期間は通常1〜2週間程度。必要書類の不備がないよう注意。


⑦ 決済・引渡し

購入代金の支払いと物件の引渡しを同時に行います。

  • 銀行で決済(ローン実行・残代金支払い)
  • 所有権移転登記の申請(司法書士が対応)
  • 鍵の受け渡し

📌 ポイント
この日をもって正式に「所有者」となります。


⑧ 入居・アフターサポート

引渡し後に、実際の生活がスタートします。

  • 引越し・各種住所変更
  • 固定資産税の支払い開始
  • 不具合があった場合のアフター対応(新築:保証制度あり)

📌 ポイント
引渡し後も、登記簿の確認や保険加入状況を定期的に見直すことが大切です。


🧭 まとめ:不動産購入の全体フロー図

  1. 目的整理・情報収集
  2. 資金計画・ローン仮審査
  3. 物件選定・内覧
  4. 購入申込み・条件交渉
  5. 売買契約・手付金支払い
  6. ローン本審査・契約
  7. 決済・引渡し
  8. 入居・アフターサポート