第7章:購入後に後悔しないために ・引き渡し後のチェックポイント

不動産購入は、契約・決済・引き渡しが終わったら終わりではありません。引き渡し後にも確認すべき重要ポイントがいくつかあります。ここを押さえておくことで、トラブルを未然に防ぎ、安心して新居生活を始められます。


🏡 1. 引き渡し後に確認すべき大きなポイント

① 建物・設備の現況確認

  • 建物の状態:傷や破損、雨漏りの有無、床・壁の状態など
  • 設備の動作確認:給湯器、エアコン、照明、キッチン水栓、排水、トイレなど
  • 鍵・窓・ドア:全ての鍵が揃っているか、施錠・開閉に問題がないか
  • ⚠️ 特に契約書や重要事項説明書で「現況渡し」「補修済み」とされている場合は、差異がないか確認

② 書類・保証関係の受け取り

  • 保証書・取扱説明書:給湯器、IH・エアコンなどの家電や設備
  • 修繕履歴や点検記録(マンションの場合)
  • 建築確認済証・検査済証:新築物件の場合は必須
  • ⚠️ 書類が揃っていない場合、後で保証や修理が受けられない可能性がある

③ 水道・ガス・電気・インターネットの契約

  • 名義変更・開栓確認
  • 光熱費やネット接続に不備がないかチェック
  • ⚠️ 引き渡し直後は切り替え手続きが漏れやすい

④ 管理費・修繕積立金(マンションの場合)

  • 管理費・修繕積立金の精算状況を確認
  • 前所有者分の未納がないかチェック
  • 管理会社から必要書類が届いているかも確認

⑤ 登記・抵当権の手続き確認

  • 所有権移転登記が完了しているか
  • **抵当権設定(ローン借入がある場合)**が正しく行われているか
  • ⚠️ 登記や抵当権が完了していないと、正式な所有者として扱われないリスクあり

⑥ 契約上の特約事項の履行確認

  • 瑕疵補修、設備修理、境界確認など、契約時に取り決めた内容が履行されているか
  • ⚠️ 引き渡し後すぐに確認し、問題があれば書面で通知して対応を求める

⑦ 周辺環境のチェック

  • 騒音、日照、交通量、隣地の利用状況など、契約時と大きく変化がないか
  • 引っ越してから初めて分かる問題もあるため、早めに確認

🔹 2. チェックの進め方

  1. チェックリストを作成
    • 設備・建物・書類・管理・契約履行など、項目ごとに整理
  2. 写真や動画で記録
    • 後から問題が発覚した場合の証拠になる
  3. 不具合があれば速やかに報告
    • 売主・管理会社・施工会社に連絡し、書面で対応を依頼
  4. 保証期間を把握
    • 設備保証や住宅瑕疵担保責任の期間を確認し、必要に応じて登録・申請

💡 3. まとめ

  • 引き渡し後の確認は、生活開始前に安心できる状態にするための重要なステップ
  • 確認ポイントは大きく分けて:
    1. 建物・設備の現況
    2. 書類・保証の受領
    3. 光熱費・管理費・登記手続き
    4. 契約特約の履行
    5. 周辺環境の再確認
  • チェックリストと写真で記録しておくと、トラブル防止に役立つ